因果関係の認定

◇岡山大学 津田敏秀講師(当時)

杉並区のおこなった疫学調査をみるに、不充分ではあるが、目的は達成されている。疫学調査は因果関係追究に意味があり、原因物質の特定は、因果関係の判断や対策に必要条件ではない。都も区も「中継所問題」が発生した時点で直ちに疫学的手法で取り組んでこなかった事実は驚きである。

 英国のコレラ・水俣病・食中毒事件などをみても分かることで、早急に対策を取るべきであろう。

◇創価大学保健センター名誉所長(当時) 大谷育夫医師 

 アンケート調査からみて、咳・喉の痛み・目の異常をはじめとして諸々の症状、特に慢性疲労症候群を思わせる長期にわたる疲労感の訴えや、繰り返す感冒様症候は、体力の限界にきていることをしめすものだ。また、足底部に針を刺されたような痛みのある者も多く、このような症状は日常の診療ではあまり見られない。これは、神経伝達に異常を来しているからであると思われる。しかも、これら患者の多くは外泊旅行で症状が改善されると述べている。2001年7月より02年にかけての4日間に22名と面接し、症状の経過と現在の健康状態の調査をした結果、長い間の医師の経験からみても、硫化水素による被害ではないと、断言できる。杉並区・練馬区を問わず、非申請人のなかにも重症の被害者があり、鎮静化したといわれる1998年から01年に転入してきた人にまで被害が生じている。中

継所西側の学生寮の学生が、「具合が悪くなる」とやむなく退寮した例もある。一旦転出した人は、井草に戻って暮すことができずにいる。多くの人達が訴える症状をみると、中枢神経系・自律神経系・内分泌系・免疫系とすべての器官・臓器に影響があり、更に精神状態にもおもい影を落としている。原因は決して硫化水素ではないし、また、鎮静化もしてはいない。*大谷医師は98年まで井草3丁目に在住。夫人も被害者である。  (2002.3.15記)

杉並病をなくす市民連絡会

杉並病は確かに存在し、 いまも無くなってはいません。 ただ、無いことにしたい人たちが 存在するだけです。

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